農業補助金の活用法~申請から機械導入までを解説~
2022/02/25
農業用コントローラ
農業経営には、機械の購入や施設の維持管理など、様々な経費がかかります。なかでも大きな負担となるのが、農業機械の購入やリースです。今回は、機械導入で活用できる農業補助金の制度や活用法について紹介します。
農業経営で利用できる補助金
農林水産省からは、農業経営を支援するための様々な補助金制度が案内されています。利用するには、一定の条件を満たす必要がありますが、経費を削減して安定的な農業経営を目指すために、ぜひ活用したいものです。農林水産省のホームページで公開されている「農業経営に使える税制・融資・補助金について」には、農家が活用できる主な補助金が目的ごとに一覧にして紹介されています。
農業機械の導入・規模拡大をしたい方が活用できる支援
「農業経営に使える税制・融資・補助金について」には、「機械等を取得・規模拡大したい方が活用可能な支援措置」の主なものとして、以下の制度などが紹介されています。
①強い農業・担い手づくり総合支援交付金
「農業・担い手づくり総合支援交付金」は、産地や担い手の発展に必要な農業用機械・施設の導入の支援を目的とした制度です。この交付金にはいくつかのタイプがありますが、農業経営者が利用できるものは「先進的農業経営確立支援タイプ」と「地域担い手育成支援タイプ(融資主体補助型)」があり、融資を活用して農業用機械の購入やビニールハウスなどの施設を導入する場合に、融資残額に対して、事業費の一定割合を支援してくれます。
②農地耕作条件改善事業
「農地耕作条件改善事業」は、区画拡大など耕作条件を改善したい方や新たに高収益作物にチャレンジしたい方を支援する制度です。この事業の「スマート農業導入推進型」は、スマート農業の導入に向けた基地局の設置やトラクタへの自動操舵システム等の導入の支援を目的としています。
補助金の申請から機械導入までの進め方
ご紹介した補助金を始め、支援制度のほとんどは事前に申請することが必要となります。まずは、どの制度が自分の農業経営の目的に合っているのかを判断して、申請する補助金を決めなければなりません。また、補助金ごとに必要な条件があるため、その条件を満たしているかしっかり確認をしましょう。
補助金の対象や期間、条件、申請の際の問題点などを、自分自身で調べるのはかなり大変なため、農林水産省の出先機関や、都道府県や市町村などの農業関連の部署などに相談するとよいでしょう。また、補助金を活用した際には、決算や確定申告での処理が必要となります。申請段階で、税理士さんに相談しておくのがおすすめです。
今回は、農業補助金の活用についてご紹介しました。補助金には新規就農や研修生の受入を対象にしたものなど、さまざまな制度があります。目的に合った補助金を上手に利用し、設備の導入、人材育成、農業経営の発展に役立ててはいかがでしょうか。