スマート農業~IT技術を活用した事例や課題~

2021/06/10

農業用コントローラ

IT技術を利用したスマート農業


農業分野での一番の課題は人手不足です。担い手の減少や高齢化などによって、労働力不足が深刻な問題となっています。また、農業の現場では熟練者に頼る作業や人手が必要な作業が多く、人手の確保は重要な課題です。
近年、これらの課題を解決するためIT技術を活用した「スマート農業」が注目を集めています。「スマート農業」とは、農林水産省が主導し政府が推し進めている農業施策の1つです。

「スマート農業」という言葉を日常的に耳にする機会は増えてきましたが、実際の内容についてはわからないことも多いのではないでしょうか。そこで今回は、具体的な事例や課題にも触れながらスマート農業についてわかりやすく紹介していきます。

スマート農業とは?


農林水産省では「スマート農業」を、ロボット、AI、IoTなど先端技術を活用する農業のことである、と定義しています。ロボット、AI、IoTなどのIT技術を活用し、省力化・精密化や高品質生産の実現を目指しているものです。農地面積や人口増加に限界がある日本においては重要なことばかりです。

また、このスマート農業という施策はニ次産業で高い技術を発揮してきた企業の農業参入も後押ししています。工業化技術や、工場での管理ノウハウなどの応用先として農業が注目されているのです。100兆円規模と呼ばれる農業市場の大きさに加えて、政府からの補助金の手厚さなども企業による農業参入が増えている理由の1つです。

スマート農業の事例と課題


ロボット、AI、IoTなど先端技術を活用したスマート農業とはどのようなものなのでしょうか。日本国内での取り組みを中心に見ていきましょう。

(1)ロボット×農業

ロボット技術により農作業の自動化や省力化が期待されるもの。田植えや施肥散布の省力化を実現した自動運転や農機の無人化が広く知られています。

(例)
株式会社クボタ/自動運転・無人化農機
ヤンマー株式会社/自動運転農機


(2)AI×農業

人工知能を利用し農業技術やノウハウの形式知化が期待されるもの。収穫タイミングを見定め自動収穫を行うものや、病害虫の診断を行うものなどが開発されています。

(例)
パナソニック株式会社/トマトの自動収穫ロボット
ボッシュ株式会社/病害予測モニタリングサービス


(3)IoT×農業

圃場内のセンシングなどを行い遠隔操作などを行うことで省力化が期待されるもの。

(例)
株式会社ニッポー/統合環境制御盤「ハウスナビ・アドバンス」+クラウドサービス「アイファーム・クラウド」
富士通株式会社/マルチセンシングによるブドウ栽培
トヨタ自動車株式会社/農業IT管理ツール「豊作計画」


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クラウドサービス「アイファーム・クラウド」



「スマート農業」をキーワードに、利便性の高い様々な機器が開発されています。しかし、導入コストが高いことや、的確に機器を活用できる人材育成など課題もあります。
今後ますます農家とメーカーが協力することで、農家の人手不足問題の解決が期待されます。
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